フロン排出抑制法とは?定期点検・簡易点検の違いと注意点を分かりやすく解説

こんにちは!株式会社 三栄空調です。




弊社は愛知県刈谷市で50年 空調工事業を営んでおります。

刈谷市を中心に空調工事・換気設備工事などの業務を展開しています。

現在弊社では、現場スタッフ、施工管理スタッフを募集中です。



この記事ではフロン排出抑制法における定期点検と簡易点検について。

点検の必要性や注意点をお伝えします。





1:なぜ点検が必要なの?フロン排出抑制法の目的


「業務用エアコンの点検って、そんなに大事なの?」

そう感じる方も多いと思います。


実は、私たちが普段使っているエアコンや冷凍機の中には「フロンガス」と呼ばれる冷媒が入っています。

このフロンが外に漏れると、地球温暖化を進めてしまう大きな原因になるのです。


こうした背景から、環境省が中心となって制定したのが「フロン排出抑制法」。

この法律では、業務用エアコンなどを使用している事業者や施設管理者に対して、

「定期的に点検を行い、フロン漏れを防ぎましょう」という義務が課せられています。


つまり、点検は「環境を守るためのルール」であり、同時に「設備を長持ちさせるためのメンテナンス」でもあるのです。




2:簡易点検とは?3か月に1度の“セルフチェック”


まず、最初に知っておきたいのが簡易点検。

これは、利用者や管理者自身、または空調業者が3か月に1度の頻度で行う点検です。


内容はそれほど難しくなく、以下のような“目で見て、耳で聞く”確認が中心です。



主な点検項目


配管や接続部に油汚れや変色がないか

室外機や室内機の周囲から異音や振動がないか

ガス漏れや異臭がしないか

運転状態や表示ランプに異常がないか



これらを定期的に確認することで、フロン漏れの“前兆”を早期に発見できるのです。

もし異常を見つけた場合は、すぐに専門業者に点検を依頼する必要があります。


また、この簡易点検は「実施した記録を残すこと」が法律で定められています。

点検表やチェックシートを作成し、3年間は保管しておくのが基本です。





3:定期点検とは?資格を持つ業者しかできない重要な検査


簡易点検とは別に、もうひとつ義務づけられているのが定期点検です。

こちらは、専門の資格を持つ業者でなければ行えません。


定期点検の目的は、簡易点検では見つけられない「わずかなガス漏れ」や「劣化箇所」を見つけること。

機器の能力や規模に応じて、年1回または3年に1回の頻度で実施するのが原則です。


点検内容の一例


冷媒(フロン)の漏れ検査(専用測定器を使用)

配管の劣化・絶縁状態の確認

コンプレッサーやバルブの気密チェック

冷媒量の測定・補充

異常検知センサーや制御装置の作動確認



こうした点検には専門知識と機器が必要なため、フロン類取扱技術者などの資格を持った業者に依頼する必要があります。


点検後は「点検結果報告書」を作成し、一定期間保管しておくことが義務付けられています。




4:点検をしないとどうなる?罰則とリスク


ここが多くの方が気になるポイントかもしれません。

「もし点検をしなかったらどうなるの?」


結論から言うと、罰則があります。


フロン排出抑制法では、点検を怠ったり、漏れを放置した場合、以下のような行政処分が科される可能性があります。


主な罰則・ペナルティ

指導・勧告 → 公表 → 命令 → 罰金 の流れで段階的に厳しくなる


命令違反をした場合、50万円以下の罰金

故意にフロンを放出した場合は1年以下の懲役または50万円以下の罰金



さらに、罰則だけでなく、実際の業務にも支障が出ます。

漏れたガスを補充するには高額な費用がかかるうえ、冷媒が減るとエアコンの効きも悪くなり、電気代が上昇します。


つまり、**点検を怠ると「環境にもコストにも悪影響」**が出てしまうのです。





5:今すぐ始められる対応と正しい点検の流れ


ここまで読むと「じゃあ、何から始めればいいの?」という方も多いはず。

そこで、実際に利用者が行うべきステップをわかりやすくまとめました。


【STEP1】

自社の設備を確認する


業務用エアコンのメーカー、型式、冷媒の種類をチェック

機器の能力(馬力)によって点検義務の有無が変わります


【STEP2】

簡易点検のスケジュールを立てる


3か月ごとに点検を実施

チェックシートを用意し、担当者を決めておく

記録は3年間保存


【STEP3】

定期点検は有資格業者に依頼

年1回または3年に1回、専門業者に点検依頼

点検報告書を必ず受け取り、保管しておく

点検費用は経費として計上できるケースも多い



【STEP4】

異常があればすぐに修理

冷媒漏れや異常音、温度異常があれば早めに修理

修理後も再点検を行い、再発を防止




まとめ:点検は「義務」ではなく「安心の証」


フロン排出抑制法による点検は、「法律だから仕方なくやるもの」ではありません。

むしろ、設備を長く安全に使うための“保険”のようなものです。


簡易点検は3か月に1度、日常的なチェック


定期点検は有資格業者による専門点検(年1~3年に1回)


点検記録を残すことで、法令順守とトラブル防止につながる


エアコンは目立たない存在ですが、働く人の快適さや生産性を支える大切な設備です。

点検を定期的に行うことで、**「安心」「節電」「環境保護」**をすべて実現できます。


そして何より、点検をきちんと行っている会社は、**法令を守る“信頼できる企業”**として取引先やお客様からの評価も高まります。


フロン排出抑制法の点検を、ぜひ“守るべき義務”ではなく“続ける価値のある習慣”として取り入れてください。





弊社では現場監理から工事、メンテナンスまでを一貫で対応しております。

空調機の事でお困りごとがある企業様、お気軽にお声掛けください。



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最後までご覧いただき、ありがとうございました。




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