工場での後付け検討に最適?ダクト方式空調の導入ポイント5選

こんにちは!株式会社 三栄空調です。








弊社は愛知県刈谷市で50年 空調工事業を営んでおります。刈谷市を中心に空調工事・換気設備工事などの業務を展開しています。





現在弊社では、現場スタッフ、施工管理スタッフを募集中です。






この記事では、ダクト方式の空調機の特徴やコストにちて詳しく解説していきます。


昨今、暑熱対策として工場に空調を検討されるお客様からの問い合わせが多いです。


既設の工場等はレイアウト上、設置スペースも限られるかと思います。


ダクト方式の空調の特徴等を把握して頂ければ光栄です。






1. ダクト方式の空調とは?その特徴と仕組み


ダクト方式の空調とは、天井裏や床下、梁下等に配管(ダクト)を通し、空気を各エリアに供給する空調システムです。主に商業ビルや大規模施設で使われてきましたが、近年では工場や倉庫などで「後から追加導入」を検討するケースも増加しています。



特徴:

複数エリアへの一括送風が可能

埋込型の場合、室内機が目立たないため作業空間を広く使える

空調機の台数が減らせ、一元管理する事で省エネ制御がしやすい

ダクト設置のため施工スペースや工期が必要





2. ダクト方式が工場や倉庫に適している理由


(1) 作業エリア全体をムラなく空調したい場合


広い工場フロアでは、個別エアコンでは温度ムラが起きやすく、作業環境の品質に影響します。また、広大な工場をカバーしようとすると空調機の台数が多くなり、コストが嵩みます。

ダクト方式は複数箇所に均一な空調を届けられるため、快適で効率的な作業環境づくりに最適です。特に、作業者が固定された持ち場で作業する工程では、エリア全体を均一に空調するダクト方式が効果を発揮します。


(2) 床面や壁面を自由に使いたい場合


壁掛けエアコンや天井埋込エアコンはレイアウトに制限が出ますが、ダクト方式なら天井内に室内機を収めることで、床面や壁面をフル活用できます。設備機器や資材棚が多い工場には理想的です。



(3) 防塵・衛生管理にも有効


外気導入やフィルター強化が可能なダクト方式は、粉塵が多い作業環境や衛生管理が重要な食品工場などにも適しています。




3. 後付け導入の注意点とコスト


導入時の注意点


天井高と構造:ダクト設置には一定の天井高やスペースが必要です。天井が低い倉庫や梁の多い構造では、障害物を迂回する必要があり、風量が落ちます。


稼働停止期間の理由:空調機器やダクトの設置は、天井裏や壁面、床下の施工が伴い、機械や作業ラインの真上での工事となるケースが多いため、作業員の安全確保と施工品質維持の観点から、一部または全体の稼働停止期間での工事が必要となります。


工事コストが高くなる理由:既設建物での工事では、レイアウト変更、既存配管・電気設備との干渉回避、補強工事など追加作業が発生しやすく、新築時の導入と比べて施工難度が上がります。そのため、設計・工期・人件費を含めたトータルコストが増加します。


ダクト設計:空調エリア、非空調エリアといったゾーン分けや風量バランスの設計がポイントとなります。専門業者による詳細な現地調査が必要です。



コスト感


後付け導入では、既存設備の回避や補強などが必要なため、新築時よりもコストは高めになりがちです。ただし、広範囲を少ない台数でまかなえるため、運用面ではランニングコスト低減が期待できます。


電気代比較(目安)


ダクト方式(インバーター制御・集中管理):月あたり約20〜30%の省エネ効果が見込まれる。エリア全体を効率よく冷暖房でき、稼働率の最適化が可能。


壁掛けマルチエアコン(台数多):複数台が稼働しやすく、運転管理が個別となるため、設定温度や稼働時間がバラバラになりがちで、結果的に電気代がかさむ傾向。


スポットクーラーや個別空調:消費電力は比較的小さいが、冷気のロスが多く、全体的な快適性や省エネ性には劣る。


実際には、ダクト方式は初期費用は高くなりますが、長期運用においてはトータルでの電気代削減につながる可能性が高く、特に稼働時間の長い施設ほど効果が顕著になります。




4. 他方式との比較:壁掛け式・スポット空調との違い





5. 実際の工場導入事例と効果


電子機器製造工場:静電気・温度管理が必要な工程に導入。湿度コントロールとエリアごとの温度設定で不良率が大幅に改善。


食品加工工場:衛生的な空調を確保するため外気導入+HEPAフィルター付きダクト方式を採用。異物混入リスクを低減。


物流倉庫:大型倉庫内の作業員熱中症対策として、作業エリア中心にダクト送風を設計。効率的な空調運用により光熱費も削減。




まとめ


ダクト方式の空調は、工場や倉庫において「快適な作業環境の確保」と「長期的な省エネ運用」を実現できる空調手法です。後から導入する場合は、建物構造・工期・稼働スケジュールの調整といった課題もありますが、適切な設計・施工により高い効果が得られます。


特に広い空間を均一に空調したい方、衛生面や美観にも配慮したい現場では、有力な選択肢となるでしょう。


また、ランニングコストの観点でも、長期的に見るとダクト方式は電気代の抑制に寄与し、結果的に投資対効果の高い選択となります。






弊社では空調機と合わせたダクト工事も対応しています。


追加で空調機を設置する場合、どのような機種選定が良いのか知りたい。


どれくらいの風量が出るのか設計してほしい。





そうした企業様、お気軽にお声掛けください。


最後までご覧いただき、ありがとうございました。








株式会社 三栄空調


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