空調工事における品質管理とは?事例と注意点から学ぶプロの現場術

こんにちは!株式会社 三栄空調です。










弊社は愛知県刈谷市で50年 空調工事業を営んでおります。


刈谷市を中心に空調工事・換気設備工事などの業務を展開しています。


現在弊社では、現場スタッフ、施工管理スタッフを募集中です。






この記事では空調工事業における品質管理とは?事例に基づきお伝えします。






1:空調工事における「品質管理」とは何か?


空調工事における品質管理とは、「施工後の空調設備が安全かつ計画通りに機能するよう、工程全体を通じて品質を確保・向上させる取り組み」のことを指します。


品質管理は、設計図面に基づく正確な施工、使用部材の選定、施工時の作業精度、最終的な動作確認など多岐にわたる工程で実施されます。空調設備は建物の快適性やエネルギー効率に直結するため、少しの施工ミスでも大きなトラブルの原因になります。


近年では、省エネやZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)への対応が求められる中で、空調機器の性能を最大限に発揮するための品質管理が重要視されています。高性能な空調設備であっても、施工品質が伴っていなければ、本来の性能を発揮できません。


しかし、品質管理の重要性はZEBのような大規模案件に限った話ではありません。たとえば、家庭でエアコンを設置した際、「設置直後から異音がする」「冷えが悪い」「水漏れする」といった不具合が起きた経験を持つ方もいるかもしれません。こうした問題の多くは、施工時のわずかなミスが原因です。配管の勾配が正しくない、配線が誤っている、部材の取り扱いが雑だった――これらは品質管理が不十分なことで発生します。


つまり、身近な住宅用エアコンでも、オフィスビルや商業施設の業務用空調でも、品質管理は快適性・安全性・エネルギー効率を支える大前提なのです。


施工の一つ一つに「なぜこの確認が必要か」という理由を理解し、ミスを未然に防ぐ体制を整えることが、空調工事における信頼性の確保と、プロフェッショナルとしての責任を果たす第一歩といえるでしょう。




2:品質トラブルの具体的事例とその原因


実際に起こりやすい品質トラブルの事例をあげると


事例1:冷媒漏れによる冷房効率の低下

施工後まもなく空調の効きが悪くなり、調査の結果、冷媒配管のフレア接続部から微量のガス漏れが判明。トルク不足による締め付け不良が原因だった。


ポイント:

トルクレンチを使用した適正締付の徹底

接続前後の漏洩チェックの実施



事例2:ドレン配管の勾配ミスによる水漏れ

室内機下部から水がポタポタ落ちてくるとのクレーム。原因はドレン排水の逆流。配管の勾配が不足しており、水が正しく排水されなかった。


ポイント:

配管設置時の水平器使用と勾配計算

試運転時のドレン排水確認




3:品質管理で重要なチェックポイント


空調工事の品質を担保するためには、以下のようなチェック項目を工程ごとに確実に実施することが求められます。


施工前

図面・仕様書の再確認

材料・機器の搬入前検品

工程表と施工体制の整備



施工中

冷媒配管の施工状態(支持間隔、保温処理)

電気配線の接続確認(誤接続や断線の防止)

ドレン排水の確保と試験

機器設置の水平・垂直・アンカー固定の確認



試運転・引き渡し前

冷媒圧力・温度の測定(規定範囲内か)

空調機の運転音・振動チェック

運転モードによる切替動作の確認

チェックリストによる漏れのない確認




4:品質管理を徹底するための仕組みと教育


品質管理は「担当者の経験や感覚」だけでなく、組織的に仕組みとして構築することが重要です。


1. チェックリストの活用

工程ごとにチェックリストを作成し、抜けや漏れがないように確認作業を標準化。新人技術者でも一定の品質を保てるようになります。


2. 写真による記録管理

施工中の写真を保存しておくことで、万が一のトラブル発生時にも証拠として対応が可能。品質の可視化にも繋がります。


3. 教育・OJT制度

若手技術者への品質教育やOJTの実施により、ノウハウの継承とスキルアップを実現。経験豊富なベテランがチェック担当となり、現場全体の品質意識を高めます。




5:今後求められる品質管理のトレンド


近年、空調工事においてもICTやIoTを活用した品質管理が進んでいます。



BIMとの連携

設計・施工・運用をデジタルで統合するBIM(Building Information Modeling)を使えば、施工前に干渉チェックや配管ルートの最適化が可能になり、品質リスクを大幅に低減できます。特に大規模ビルや複雑な配管設計が求められる現場では、BIMの導入が急速に拡大しています。



IoTセンサーによる稼働監視

温度や圧力、振動などをリアルタイムでモニタリングするIoTセンサーの導入により、施工後の機器状態を遠隔から管理可能になります。異常値を検出した場合はアラートが発信され、トラブルの早期発見と迅速な対応が可能になります。


品質評価の「見える化」と顧客評価連動

第三者機関による工事品質の評価・認証制度の導入が進み、施工業者の技術力や信頼性を客観的に可視化できるようになっています。また、完成後の顧客アンケートを品質評価にフィードバックし、顧客満足度の向上につなげる動きも注目されています。




まとめ:品質管理は空調工事の信用と未来を支える基盤


空調工事における品質管理は、安全・快適・長寿命な設備を提供するための根幹であり、企業の信頼性や顧客満足度にも直結します。


日々の基本的な作業の積み重ねと、制度やテクノロジーを活用した仕組みづくりの両輪で品質を高めていくことが重要です。


特に若手技術者やこれから空調業界に入る方には、「品質管理=プロの証」として意識を持ち、現場での実践を通じて成長していってほしいと思います。







弊社では現場で施工や修理を経験。




そこからステップアップし先輩と施工管理を経験し、1人立ちする形で様々なポジションでマル


チに活躍頂けるようにしています。






また、スキル(資格)に応じた資格手当を設けております。




空調工事に関わる仕事に興味がある方、手に職をつけたい方、ぜひ弊社で一緒に活躍しましょ


う。詳細は採用情報ページからご確認いただけます。








最後までご覧いただき、ありがとうございました。












株式会社 三栄空調


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